ひさびさに胸水穿刺しているところ、の終盤を見学した。固定の仕方が、こんな方法もあるのかと勉強になった。せっかくなので、Youtubeなどみて、手技についてまとめておく。
①準備物品
エコー、印付け用マジック
滅菌穴あきシート、消毒液、綿球、攝子、清潔手袋
23G針、局麻、局麻用10mlシリンジ
本穿刺針(20~22G)、10mlシリンジ
三方活栓、輸液ルート、排液ボトル
②患者さんの姿勢
オーバーテーブルに枕を置いて、そのうえに腕をおいてやや前傾姿勢で座る。
③穿刺部位の決定・消毒
エコーで肋間を見て、一番深いところを探す。一番深いところがエコープローブの中央に来るようにして、その中央の上下にマジックで縦線を描く。そして、その肋間を構成する上の肋骨の下縁と、下の肋骨の上縁も、マジックで同定しておく。下の肋骨の上縁と、さきほどのエコーで一番深い部位を示す縦線の交わるところが、穿刺ポイント。そこを中心に消毒。
④局所麻酔
清潔手袋をして、物品の準備。三方活栓はちゃんとフタ?を取って、のちに外筒に接続する方を「OFF」に倒しておく。
局麻を吸って、23G針を付けて、皮膚に垂直に、さきほど決めた穿刺点のところにあて、まず皮膚表面の麻酔。それから、少し進めては陰圧をかけて逆血がないことを確認して…を繰り返す。肋骨上縁にわざと当てにいき、少しずつ上に平行移動していくと安全。
液体が引けてきたら、がん性胸水の場合胸膜播種を引き起こす恐れがあるので局所麻酔の注入はせず、そのまま局麻針を抜いてくる(これに関しては、液体が引けたあと、壁側胸膜を麻酔しながら戻ってくると記載しているものも)。この際、液体が引けてきた深さを指でつかみながら抜くと、本穿刺の刺す深さの目安になる。
⑤本穿刺
試験穿刺と全く同じ部位・同じ角度で本穿刺針を刺していく。少し進めては陰圧をかけ…を繰り返す。液体が引けてきたら、内針が進まないよう注意しながら、外筒だけを進めて留置する。内針を抜いていく。このとき左手を上から添えるようにスタンバイして、内針が抜けたらすぐに穴を指でふさいで、外気が入らないようにする。用意してあった三方活栓をつなぐ。あとは、サイフォンの原理を利用して滴下するため、輸液ルートをつないだあとに、一度三方活栓のもうひとつにシリンジを付けて胸水を引いて、輸液ルートのほうに流しておく。
⑥固定・排液
Youtubeなどみると、固定方法はそれぞれのよう。私がやっていたように、ガーゼを巻いて固定する方法。腹水穿刺のときやっていたように、紙コップに切れ目いれてタコさん状態にして固定する方法。私は、そのタコさんと輸液ルートとをテープで固定するのはやっていなかったが、確かに、やったほうがいいのかも。あとは、今日見てびっくりしたのは、テガダームを上下から張り合わせて固定する方法。なるほど。
排液は1000mlまでにしておくのが無難。排液のスピードは三活の倒す程度で調整する。
⑦抜去
抜去するときは、患者さんに息を止めてもらうか、呼気で止めてもらって、抜去し、ガーゼを当てて、固定用テープで固定。