「もしあなたが臨床研究を学んだら…」を読んで

自分レベルの人に内容を説明するつもりで、覚え書き。

・CQがなかなか思いつかない→ヒントになること:患者さんが困っていること、自分達医療者が困っていること、日常的に行っている医療行為にふと疑問を覚えたとき。

・自分が思い浮かべた疑問がすでに解決されているものでないか、何がどのセッティングでどこまで明らかにされているのか、を調べる。

・PECOが一番大事!四分表で書いてみると、P(対象者)の中にO(アウトカム)が含まれてしまっていたり…といった失敗を避けられる。

・概念の整理、大事。誰が聞いても同じ内容を思い浮かべられるような定義を!

・連続変数を数値で要約するときには、はじめにヒストグラムを描いて、視覚的に、正規分布かどうかを確認する。

・リスク比とリスク差。これまでも何度も学んだが何度も忘れてしまうので、また書いておく。

例えばマスクした人100人中、風邪をひいた人が10人。マスクしなかった人100人中、風邪をひいた人が20人。すると、マスクした人のリスク(発生割合)は10÷100=0.1 したがって10%、マスクしなかった人のリスクは20÷100=0.2 すなわち20%となる。よってマスクした群の、マスクしなかった群に対するリスク比は、0.1÷0.2=0.5となる。リスク差は0.1-0.2=-0.1なので、-10%ポイントとなる。

・そしてNNT。NNTは1÷リスク差。あるアウトカムを生じる人を一人減らすために何人の治療を必要とするか。先の例でいくと、1/0.1=10なので、風邪をひく人を一人減らすためには10人にマスクをさせる必要があると。

・PubMedで効率よく検索する一つのコツとして、Google Scholarでヒット数の多い言葉をみて、それを検索するという方法がある。

・医学的に、もしくは常識的に考えて、要因→アウトカムの時間的な前後関係がどっちがどっちか分からなくなることが絶対になさそうなRQであれば、横断研究で実施したほうが効率的である。

・症例対象研究では、症例と対象の集団が全く違うところからきていないか要注意。

・症例対象研究では、恣意的に症例と対象を選ぶところからスタートしているので、もちろんリスク(発生割合や有病割合)はわからず、したがってリスク比は計算できない。しかし、オッズ比は計算できる。ただし、オッズ比がリスク比に近似できるためには、アウトカムの発生割合が少ないという条件が必要。

・解決されると皆が喜ぶ問題が、よいRQである。

・交絡とバイアス…これもここ最近ずっと学習していることだが…まだあやふやなので、書いておく。交絡は、比較して効果や関連を調べるときに歪みを生じさせる。バイアスは、測定結果が歪められる。

<全般通しての感想>

こうやって何度も何度もいろんな媒体で学習することで、脳に刷り込めている…はず…。解決されると皆が喜ぶ問題、というのはいいな。地味に困っていて解決されるとうれしいこと…なんでしょう。

タイトルとURLをコピーしました