NPPV

・COPD急性増悪の初期対応としての酸素投与…SpO2 88~92%を目標。高濃度酸素療法においても酸素化が維持できないもしくはCO2ナルコーシスの懸念がある場合は換気補助療法を行う。

・NPPVの適応
以下の1項目以上
・呼吸性アシドーシスを伴う高二酸化炭素血症(pH≦7.35かつPaCO2≧45Torr)
・呼吸補助筋の使用、腹部の奇異性動作、肋間筋の陥没などの呼吸筋疲労 and/or 呼吸仕事量増加を示唆する重度の呼吸困難
・酸素療法で改善しない持続性の低酸素血症

・NPPVの設定
S/T(spontaneous/timed)モードの一般的な初期設定
①患者の状態に応じて酸素濃度50~100%、IPAP(吸気時に付加する圧力)8cmH2O、EPAP(呼気時に付加する圧力)4cmH2Oで開始。
②呼吸がNPPVと同調しているかなどを確認しながら、IPAPを2~3cmH2Oずつ、10~20cmH2Oまで上昇させる。
③autoPEEPによりうまくトリガーが入らないときはEPAPを2cmH2Oずつ上昇させる。
④30分~1時間で血ガス評価

・NPPVのモード
①Sモード:自発呼吸に同調させる
②Tモード:強制換気させるモード。この場合、IPAP時間を設定する。IPAP時間は1回呼吸時間の50%以下に設定する。
③S/Tモード:自発呼吸に同調し、自発呼吸を感知できないと強制換気のバックアップが働くモード

一般的にはS/Tモードで開始する。安静時の呼吸回数よりも4回ぐらい少なくバックアップの呼吸数を設定すると深呼吸やあくびが自由に行える。S/Tモードでうまく同調しない場合は、Tモードに変更してみて、呼吸数は自発呼吸と同じまたは数回多く設定し、圧力も高めに設定して、自発呼吸を抑えて機械まかせに呼吸するようにと指導。

タイトルとURLをコピーしました