丁寧な、急がない、ERCP

昨年のセミナーを視聴。覚え書き。

・EGJ通過時にはdownをかけながらゆっくり入る。しっかり大弯をみて、大弯に沿って幽門方向へ進める。

・P-ringが見えない位の視野にして、angleが水平に見える視野にして、ゆっくり進めると球部へ入る。

・透視⇒スコープポジションを確認。しの字であれば、upをかけて、くの字に。

・もし乳頭周囲に憩室があれば、造影剤貯留をできるだけ避けるべく、そこを避けて造影剤フラッシュ。

・挿入前に素振り(口側隆起の上を滑らせるようにカテを動かしてみる)

・カテーテルが胆管壁に沿うのでなく、まんなかに来るようにする。

・処置具交換などで待っている間、スコープ保持を適当にしない。乳頭になるべく負担をかけないようにGWが乳頭を引っ張ったりしない状態に保っておく。

・ESTの際は、まずしっかりとパピロトームを挿入し、軸を把握する。それから引いてきて、必要に応じて刃を張る。この際、引く動作に伴って乳頭が近づいてきてしまうので、それを相殺するようにdownをかけ、乳頭とスコープの距離を一定に保つ。

・太い処置具を挿入する際には、近接・up。先端が入ったら進め、そうすると距離が離れるので、また起上鉗子を上げ…のくりかえし。

・バスケットは、なるべく胆管をまっすぐにしながら引いてくる。

・バルーンを最後出すときは、upをかけつつバルーンを引っ張り、バルーンの下マーカーが内視鏡先端で見えなくなる位まで引き付けて一体化してから、軸に合わせた動きで出す!

思ったこと:プロはそれぞれ細かいこだわりを持っていて、それには理由があって、その積み重ねが成功率を上げ、患者さんの負担を減らすんだな。自分も、せめて自分の得意分野ではこだわりを極めていこうと、刺激を受けた。

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