①薬剤性や、大腸がんなどによる器質性、また神経疾患や代謝疾患、アミロイドーシスなどによるものを除外。
薬剤性…オピオイド、抗コリン薬、Ca拮抗薬、抗痙攣薬、向精神薬、鎮痙薬、ヒスタミンH1受容体拮抗薬、制吐薬。
便秘が神経疾患の初発症状かもしれない…パーキンソン病や多発性硬化症など。
②排便姿勢の指導…考える人ポーズ!
③便秘型過敏性腸症候群ではないか?それを除外。…腹部不快感と腹痛がないかどうか。
IBSであれば…プロバイオティクス、高分子重合体、リナクロチド(リンゼス)、ルビプロストン(アミティーザ)→改善なければ下剤だが、アントラキノン系(大黄、センナ、アロエ)は避ける。
それでも改善なければ、第二段階として抗不安薬、抗うつ薬、消化管運動賦活薬、漢方薬(桂枝加芍薬湯、大建中湯など)。
④IBSでなければ、以下の二つに分けて考えていく。
1)排便回数減少型
便が週3回未満で、硬便で、腹部不快感、腹痛がないもの。
大腸通過速度が正常ならば、食物繊維摂取が有効。
これで改善なければ、まずはMg剤。腎障害、高齢者、心不全で使用しづらいが、eGFR 30以上なら1g/dayまでは血清Mg上昇しないといわれているので、そこまで。入院Ptなら血清Mg測定しながら2gまで。
ルビプロストン(アミティーザ)は体格のよい高齢男性が良い適応。若い女性は悪心を生じやすいので使いづらい。投与初期(1~3日)に悪心を生じることが多い。食後すぐに飲むと悪心を起こしにくい。
リナクロチドは65歳未満の女性が良い適応。
2)排便困難型
時間がないので、続きは次回!