前回4月に書いたものの続き、ではないのだが、また便秘の話。
①便秘の食事療法
食物繊維!というが、2種類あり、働きが異なる。
(1)水溶性食物繊維
腸内細菌叢を育てる働き。アボカド、ゆりね、山芋、海藻類
(2)不溶性食物繊維
便量増加、便通促進。えのき、インゲン豆、アーモンド、おから。
②下剤性大腸症候群とは
少量の軟便を頻回に排出。最終的には重度の難治性便秘になる。大腸平滑筋や筋層間神経叢が障害された状態。大腸の収縮能が低下、低緊張の弛緩状態と腸管過長。
低カリウム血症となる。大腸からの蛋白漏出や吸収障害による脂肪便となる。
③新規便秘薬の使い分け
効果としては同等なので、下記のような特徴を考慮して患者ごとに選ぶ。
ルビプロストン:若い女性に嘔気を生じやすい
リナクロチド:内臓知覚過敏の調整作用がある
エロビキシバット:便意の回復が得られる。