①BCLCとは?
Barcelona Clinic Liver Cancer。
2000年にスペインのバルセロナで開かれた欧州肝臓学会(EASL)でコンセンサスを得られた肝細胞がんの病期分類/治療アルゴリズムのこと。
②日本のGLと比べた特徴は?
HCCの進展度と患者要因から見た病期を、超早期から末期の五つのグループにまず分割し(Very early(0); Early(A); Intermediate(B); Advanced(C); Terminal(D))、その後、各グループに対応して推奨する治療を提案する形。
②very earlyを定義する意義
腫瘍径が2cm以下の場合は周囲に衛星病変がある確率がかなり低いため、腫瘍のみを治療すればよい。それに対して、2cmを超える腫瘍は、衛星病変をもつ確率が高くなるため、腫瘍+周囲のマージンを含めた領域を治療する必要性がある。
③全身薬物療法の発展と、intermediate stage
BCLC 2022年版では、Intermediate stageを三つに分けて、異なる治療選択を提案している。
・門脈血流が保たれていて、選択的な塞栓が可能な症例⇒TACE
・びまん性、浸潤性、両葉に広く散在⇒全身化学療法
・移植基準を超えているもの⇒移植